茨木市の弁護士 相続・離婚・交通事故・会社顧問の法律相談

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不当解雇を争いたい!対処方法と解決策を弁護士が解説。

労働問題

弁護士登録後、都内の総合法律事務所で経験を積み、茨木あさひ法律事務所を創業。相続、交通事故、労働問題が得意分野。趣味は、ゴルフ、サウナ。立命館大学経営学部卒業、神戸大学法科大学院修了。

保有資格
・弁護士(大阪弁護士会所属:登録番号62348)
・宅地建物取引士

解雇された労働者がとるべき対応策

解雇理由証明書を求める

解雇は、会社が主張する解雇理由に、客観的合理性又は社会的相当性がない場合は、解雇権濫用法理(労働契約法16条)によって無効となります。

そのため、解雇の無効を争うためには、まず解雇理由を確認することが不可欠です。

そこで解雇の通告を受けた場合は、会社に解雇理由証明書の交付を求めるべきです。

労基法22条1項は、労働者からの求めがあった場合は、退職の事由を記載した証明書の交付を会社に義務付けており、会社がこの義務は違反した場合は、30万円以下の罰金刑が法定されています(労基法120条1号)。

解雇が無効であること、就労の意思があることを明らかにする

解雇を争う場合は、①解雇が無効であること、②就労の意思があることを、早い段階で会社に通告します。

これは、特に解雇が口頭で行われた場合には、後に会社が「あれは解雇ではなく、退職勧奨をしただけである。退職勧奨後、就労していなかった期間は無断欠勤である」などとして、別の理由により解雇の主張をさせるのを防ぐためです。

また、解雇を争う場合、解雇を争っている期間の賃金も併せて請求することが一般的です。

もっとも、賃金請求を行うためには、就労の意思と能力があることが必要となります。そのため、就労の意思あることを明確にしておきます。

退職を前提とした行動をとらない

解雇を争う場合、退職を前提とした行動をとるべきではありません
例えば、退職金や解雇予告手当の請求は控えるべきです。退職金の請求は、退職を前提とする行為の典型例です。

また、解雇予告手当(労基法22条1項)は、解雇後の労働者の生計を維持するためのもので、解雇の有効無効とは無関係に支払われるべきものです。そのため、これを請求することが直ちに解雇無効の主張と矛盾することにはならないはずです。

もっとも、解雇予告手当の請求をしていることから、就労の意思を喪失したとして、雇用契約の終了を認定した裁判例(東京地裁平成23年11月25日判決)もあるため、請求を行わないのが無難です

会社側が退職金・解雇予告手当の支払いを行おうとする場合には、返還する旨を申し出るとともに、万が一支払いがなされた場合には、解雇が無効であることを前提として未払いとなる賃金に充当する旨伝えるという方策も考えられるところです。

特に問題となるケースが多いのは、失業保険の受給や、解雇後の別の会社への再就職です。

再就職については、直ちに復職の意思が認められないことには繋がらない場合もありますが、その判断は事案によります(東京地裁平成15年4月28日モーブッサン・ジャパン事件では、復職の意思が認められないものとして地位確認請求が棄却されています。なお、解雇による未払賃金の請求自体は否定されません。)。

解雇後、他社での就業により得た賃金は、一部(=従前平均賃金の4割、労働基準法26条、最高裁昭和37年7月20日参照)償還義務が生じる場合がある(民法536条2項後段)ため、前記の復職意思の点と併せて、事案によっては再就職の判断自体、慎重な対応が必要となります。

そのため、解雇を争う場合に再就職を検討するケースにおいては、特に弁護士に個別事情を伝えたうえで相談し、再就職を検討することをお勧めいたします。

解雇された後の生活

当然のことですが、解雇されるとそれ以降の賃金の支払いはされません。

また、解雇無効を争う場合、解決までには一定の時間を要するため、その間の生計を支えるための手当をすることが必要となります。

当面の生計を維持するために、最も一般的に用いられるのは、「雇用保険の仮給付として失業給付」を受けることです。

解雇を争っている場合には、仮給付として失業保険を受けることができます(この場合には、求職活動は求められません)。

給付を受けるには、ハローワークで受給手続きをする際に、仮給付として受給したい旨を申告し、解雇を争って係争中であること示す文書を提出します。

解雇が無効となった場合の解決方法

会社との交渉や労働審判、訴訟の判決などで解雇が無効とされた場合、その後の解決の方法は復職型と金銭解決(退職)型に分かれます。

復職型について

結論からいうと、解決策として復職型が選択される場合は一般的にあまりありません。

なぜなら、会社は解雇が無効であるとしても、いったん解雇した労働者を復職させることに強い抵抗を示すからです。また、判決で解雇が無効と判断されたとしても、それだけでは復職が実現せず、復職後の待遇等について会社と協議が必要となります。

もちろん解雇無効を争う労働者の意思にもよりますが、一般的にはこれらの理由から、復職型はあまり選択されません。

金銭解決(退職)型について

金銭解決(退職)型は、一定の金銭の支払をもって労働契約を終了させる解決方法です。

この場合、会社から労働者に和解金の支払いがされるのが一般的ですが、

この和解金は、

解雇時から紛争解決時までの未払賃金(いわゆるバックペイ)
解決金

で構成されることとになります。

そして、②解決金の水準を決めるに際して最も重要なのが、裁判や労働審判で争った場合、解雇無効の判断がされるかどうかです。

解雇無効と判断される可能性が高ければ解決金も高くなり、可能性が低ければ解決金も低くなります。

そのため、会社との交渉において、どれだけ解雇が無効となる可能性を示すことができるかが鍵を握っています。

最後に

本コラムでは、解雇された場合の対処方法と解決方法について解説しました。

復職型、金銭解決(退職)型問わず自らに有利な解決を導くためには、解雇が無効であることを類似の最高裁判例・裁判例などで挙げられている要素を踏まえて、どれだけ説得的に主張できるかにかかってきます。

解雇対応ついて何か少しでもお悩みの際は、当事務所でお力になれる可能性がありますので、まずはお気軽にご連絡いただければと思います。

弁護士登録後、都内の総合法律事務所で経験を積み、茨木あさひ法律事務所を創業。相続、交通事故、労働問題が得意分野。趣味は、ゴルフ、サウナ。立命館大学経営学部卒業、神戸大学法科大学院修了。

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